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小林よしのり
2024.11.22 10:57日々の出来事

インド版アニメ『おぼっちゃまくん』の感想1

インド版アニメ『おぼっちゃまくん』が、結構早い
ペースで来るようになった。
しかも着色済みのアニメが多いので、楽しい。

『迷子』のお話
自分の家なのに迷子になっちゃう茶魔と、貧ぼっちゃま
の弟の赤ちゃんのやり取りが可笑しい。
アニメーションになって、キャラの表情や動き、背景も
とても良く描かれている。
インドのスタッフは茶魔の表情の変化の描き方が上手い。
まさに命を吹き込むアニメーションだ。
貧ぼっちゃまの兄弟たちと追いかけっこをしていたかと
思えば、たちまち疲れて息切れしてしまう茶魔、
「ちょっとマツボックリ」の茶魔、探検隊の服を着た茶魔、
庭で皆とはぐれて泣く茶魔、赤ちゃんの耐六に慰められる
茶魔……どれもこれも可愛い!

『サッカー部主将』のお話
冒頭、サッカーをしている生徒たちのところにやってきて、
「ボールをイジメるな!」と怒る茶魔、表情もそうだが、
やはり声優さんもとても上手い!
お父ちゃまと延々ペロペロしているのも絵と声が面白くて
笑ってしまった。
サッカー部に入れてもらえなくて、「どぼちて」の恰好を
して泣きながら運動場を去っていく後ろ姿も面白い。
大口の男・怒鳴田もめちゃインパクトがあって凄いし、
怒鳴田のツバで体全体が液体化してしまう茶魔、
ゴールキーパーの意味がわかっていない爺や、
ゴールを決められて怒る茶魔の顔も可笑しい!
シンプルな話だが、見ていてずっと楽しい回になって
いる。

『メカ茶魔/Aパート』のお話
漫画原作あり、前後編で描かれる大作だ。
これはロボットに芽生えた心や、お父ちゃまとの愛情
の物語で、なかなかスリルがあるし、子供心でも
いろいろ考えさせられるストーリーだと思う。
アニメーションでも、それが良く描かれていて
素晴らしい!
メカ茶魔の絵も上手いし、声優も上手くて、
メカ茶魔の悲しみがよく伝わってくる。
これはいつものひたすら楽しい話とはまったく違い、
大人でもドキドキさせられ目が離せなくなるだろう。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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